
- 「子どもが言うことを聞いてくれなくてイライラする」
- 「子どもや妻のために頑張っているのにうまくいかない」
- 「何で子どもが怒っているのかわからない」
子育てにも積極的にかかわっているにもかかわらず、うまくいかない家族との関係に悩んでいませんか

私もうまくいかない家族との関係で悩んでいました
そんなとき「アドラー式子育て 家族を笑顔にしたいパパのための本」(小学館クリエイティブ)に出会いました

私はこの本を読んで、家族を笑顔にするための方法を学ぶことができました
この本に書いてあるアドラー式子育てを実践するだけで、家族とのかかわり方がを大きく改善することができます
私は、子どもや妻の気持ちに少しずつ共感できるようになり、家族との関係性がよくなりました
この記事では 「アドラー式子育て 家族を笑顔にしたいパパのための本」 を紹介しながら、アドラー式子育ての考え方を取り入れた家族との付き合い方を教えます
この記事を読むと、家族との関係性で悩んでいる方の悩みを解決することができます
この記事でわかること
- アドラー心理学に基づいた子どもとのかかわり方
- 具体的な実践方法のポイント
- 家族が笑顔になる方法

僧侶&チャイルドコーチングアドバイザーの資格をもつ私が、「アドラー式子育て 家族を笑顔にしたいパパのための本」から、家族との関係性を良くする方法を解説していきます
本書の概要
概要
本書は、 アドラー心理学の専門家 である著者が、父親の悩みに寄り添い、勇気づけてもらえる内容となっています
こちらが本の概要です
タイトル | アドラー式子育て 家族を笑顔にしたいパパのための本 | ||
著 者 | 熊野 英一 (くまの・えいいち) | ||
出 版 社 | 小学館クリエイティブ | ||
価 格 | ¥1,300.-+税 | ||
初 版 | 2018/7/9 | ||
ページ数 | 192ページ | ||
本の内容 | 序 章 パパに最初に伝えたいこと 第1章 パパの子育てFAQ 第2章 パパのお悩み相談 第3章 「ママのキモチ」を予習しよう |
著者プロフィール
熊野 英一(くまの・えいいち)
(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
アドラー心理学にもとづく「親と上司の勇気づけ」のプロフェッショナル。株式会社子育て支援代表取締役。1972年生まれ。早稲田大学政治経済学部経済学科卒業。メルセデス・ベンツ日本に勤務後、米インディアナ大学ケリー経営大学院に留学し、MBA取得。米製薬大手イーライリリー本社および日本法人を経て、保育サービスの株式会社コティに入社し、約60の保育施設立ち上げ・運営、ベビーシッター事業に従事する。2007年、株式会社子育て支援を創業。日本アドラー心理学会正会員
本書を読んだ学びと要約
アドラー心理学:人としてのあり方を説いたシンプルな原理原則
アドラー心理学とは
- アドラー心理学
- オーストリアのウィーンに生まれた精神科医・心理学者のアルフレッド・アドラーによって創設された心理学の理論体系。正式には「個人心理学」。日本では、創始者の名前をとって、「アドラー心理学」が一般的

「アドラー」は、「ユング」「フロイト」と並び、臨床心理学の基礎をつくった心理学三大巨頭と呼ばれています
アドラー心理学は、人としてのあり方に関する原理原則をシンプルに説いており、日々の実践を通して、少しずつコミュニケーションが上達していく「実践の心理学」とも言われています
幸せの条件
人が幸せを感じるために、アドラーはシンプルな3つの条件を示しています
幸せの3条件
- 自己受容
- 不完全な部分を含み、ありのままの自分を受け入れる
- 他者信頼
- 他者を不信の目で見ないで、無条件で信じることができる
- 他者貢献
- 自分が犠牲になっていると感じずに、誰かの役に立っていることを喜べる

幸せの3つの条件を学んでから私自身、気づかされたことがあります
- 「子どものためと思いながら、子どもの行動を信じることができていなかった私」
- 「自分自身が完璧ではないにも関わらず、子どもには完璧を求めてしまっている私」
- 「子どもとの時間が多くなればなるほど、自分の時間が無くなっていくことに焦っている私」

そんな自分自身に気づかされました
家族を笑顔にするためには、まずは、自分自身が3つの条件を満たすことが大事です
そのうえで、自分自身が幸せを感じている姿を子どもに示すことが大切です
基本理論
アドラー心理学は、5つの基本理論で成立しています

ここでは、簡単に5つの基本理論について解説します
アドラー心理学の基本理念
- 自己決定性
- 認知論
- 全体論
- 対人関係論
- 目的論
- 自己決定性
- 人間は、環境や過去の出来事の犠牲者ではなく、自ら運命を創造する力がある
自分の人生は、自分の手で変えることができる
- 認知論
- 人間は、自己流の主観的な意味づけをして、物事を把握する
自分の価値観で物事を見ない
- 全体論
- 理性と感情、意識と無意識、心と体は矛盾せず、人間を分割不可能な全体としてとらえる

頭ではわかっているのに、感情が先走ることはよくあります。
この時、全体論では、「理性で感情を抑えることができなかった」と考えるのではなく、「理性も感情も一緒に自分自身が怒るという選択をした」と考えるということです。
どのような感情も、自分自身が選択した結果、表に現れてきている
- 対人関係論
- 人間のすべての行動には、相手役が存在する
普段の何気ない行動も、相手がだれかを意識して行動している
- 目的論
- 人間の行動には、その人特有の意思を伴う目的がある
行動の原因に目を向けてしまうが、その行動にも目的がある
アドラー心理学に基づいた子どもとのかかわり方
ここまで、本書で紹介されているアドラー心理学について解説してきました

アドラー心理学は、普段の生活からすぐに実践していけることが多いです。私が学んだ子どもとのかかわり方について、紹介していきます。
アドラー心理学に基づくかかわり方
- 親の期待を押し付けない
- 子どもを信頼する
- 感情の目的に目を向ける
親の期待を押し付けない

多くの親が抱くであろう感情、それが「子どもへの期待」ではないでしょうか
- 自分が歩んできた道に自信がある
- 自分が進めなかった道を子どもには歩ませたい
それぞれの親に様々な思いがあり、自分の歩んできた環境の影響により価値観が生まれます
その価値観を子どもに対して押し付けてしまうと、親の期待が高くなってしまい、その期待に応えることができない子どもに不満を抱くようになります

子どもも一人の人間です
子どもにも、それぞれの価値観があります
子どもへの期待を高く持ちすぎて、親の価値観を押し付けてはいけません
子ども個人の価値観を尊重する

子どもに親の期待を背負わせず、ひとりの個人として接しましょう!
子どもを信頼する
- 片付けができないとき
- 帰ってきても宿題をしないとき
- テレビばっかり見てしまうとき
親は自分の経験から色々なことを先回りして考えてしまいます
その結果、自分のことができないまま成長すると、子どもは苦労すると心配になり、口を出したり手を貸してしまいます
しかし、子どもが直面する課題は、自立するために必要で、自分で解決しなければならない課題です
子どもの課題に親が 口を出したり手を貸して介入してしまうと、「子どもが心配」という親の課題を、子どもを通して解決してしまうことになります

子どもの課題と親の課題を分けて考える必要があります
親の役割は、条件を付けない信頼のまなざしで、子どものもつ力を信じてサポートに徹することです
子どもが自分一人で生きていく力を身に付けるために、信頼して見守る

「信じる」子育てについては、別の記事でも解説しています
感情の目的に目を向ける

子どもが急に怒り出したとき、「なんで怒っているの?」と怒りの原因に目を向ける人が多いのではないでしょうか
しかし、その怒りの裏側には「不安」や「寂しさ」など、子どもが抱いている感情があります
「不安」や「寂しさ」などの言葉にできない感情を「怒り」という方法でアピールしているのです
- 親のとるべき行動
- 「なんで怒っているのか」という原因に目を向けること
「その怒りで何を伝えたいのか」という目的に目を向けて子どもの気持ちを理解すること
「原因ではなく、目的が何かを理解できるように子どもと接する」

子どもとコミュニケーションをとるときの、親の視点を考えさせられます
感情の裏側にある気持ちに注目する

イライラせずに子どもの気持ちを前向きに受け止める方法は、別の記事でも解説しています
具体的な実践方法のポイント
ここまで本書を通して得た子どもとのかかわり方について解説してきました
アドラー心理学は、あくまでも実践の心理学です
学んだことを実践してこそ価値があります
しかし、理解はできても、いざ実践しようと思うと、うまく実践することができません

ここからはアドラー心理学を実践するためのポイントを解説していきます
ポイントとなるのは「共感ファースト」です
このポイントを頭に入れておくだけで、子どもとのかかわり方が改善されます
共感ファースト

子どもと上手に関わるためにはコミュニケーションが必須です
コミュニケーションと聞くと「話す」ということを中心に考えてしまいがちですが、実はコミュニケーションで最も大事なことは「聞くこと」です
- コミュニケーションの基本
- 相手がどんな気持ちでいるのかしっかりと聞き、相手の気持ちを受け止めること
コミュニケーションに必要なポイントが「共感」であり、つねに自分から共感を示すことを「共感ファースト」といいます
この共感ファーストを心がけると、子どもは親が自分のことをありのまま受け止めてくれると安心感が芽生え、ありのままの自分を受け入れることができます
「相手の気持ちに共感し、相手の気持ちを受け止める」
この共感ファーストが一つのポイントとなります

アドラー心理学の実践のポイントは、つねに相手の気持ちに共感することを心がけることです
本書から学び実践していること
ここまで、「アドラー式子育て 家族を笑顔にしたいパパのための本」を読んだ学びと要約について解説してきました
ここからは、本書を読んで、実際に私が実践し、効果を得たと実感していることについて紹介していきます
学びから実践していること
- 子どもの話を最後まで聞く
- 信頼し見守る
- 感情の目的を考える
子どもの話を最後まで聞く
before
- 途中で口を挟む
- 話の内容を要約する
- 話の続きを勝手に想像する

本書を読むまでは、子どもと会話をしていても、最後まで子どもが話したいことを聞かずに、話を聞いたつもりになっていました
子どもは本当に伝えたいことを最後まで伝えることができず、「お父さんは何もわかっていない」という気持ちになっていたでしょう
after
- 子どもの話を、とにかく最後まできちんと聞く
- 子どもの気持ちそのまま受け止める
- 共感ファースト

今では、どんなことがあっても、子どもの話を最後まで聞き、そして、気持ちを受け止める「共感ファースト」を意識しています
まだまだ全部がうまくいっているわけはありませんが、今までよりも、子どもが自分の気持ちを素直に伝えてくれているように感じています
信頼し見守る
before
- 子どものことを信頼できていない
- すぐに条件を付けてしまう

今まで、 子どものことが心配で、とにかく口を出したり、手を貸したりして、子どもを信頼していない自分がいました
たとえば、子どもが宿題をせずに遊びに行こうとしたとき「帰ってから宿題する」と言っても、「どうせ帰ってからもしないだろう」と思い、「宿題を終わらせないと遊びにいってはダメ」と言っていました
after
- 子どものことを信頼する
- 応援モードで子どものことを見守る

今では、子どものことを信頼し、同じような場面でも「帰ってからする」と自分から決めたのであれば、それをそのまま信頼することにしました
遊びから帰ってくると、私や妻が何も言わなくても自分で宿題をやり始めるようになりました
子どものことを心配するあまり、つい口を出したり、手を貸してしまっていましたが、子どもを信頼してコミュニケーションをとると、子ども自身が自発的に行動していきます

信頼し見守ることで子どもは成長していくと実感しています!
感情の目的を考える
before
- 感情の原因が何かを考える

今までは、子どもの行動に対して、原因にばかり目を向けていました
たとえば、子どもが急に怒りだしたとき、「なんで急に怒っているのか」という原因を探っていました
そして、「その前の発言が悪かったのかな」「何か気に障る行動をしたのかな」ということを考えていましたが、結局、「子どもが何を考えているのかがわからない」という結論に至っていました
after
- 感情の目的が何かを考える

今では、子どもがその感情で何をアピールしたいのかという、目的を考えるようになりました
先ほどの例でいうと、子どもが急に怒り出したとき、「この怒りで何をアピールしたいんだろう」と、その感情の目的に目を向けることができるようなりました
そうすると、子どもが今抱えている「不安」や「寂しさ」に、自然と共感したいと思えるようになりました

子どもが抱える感情が何かということを考えるようになったことで、子どもとより深くかかわれているように感じています!
まとめ: アドラー式子育てで家族みんなが笑顔になろう
今回の記事では、頑張っているにもかかわらず、うまくいかない家族との関係に悩んでいるお父さんに向けて、「アドラー式子育て 家族を笑顔にしたいパパのための本」( 熊野英一・著/出版・小学館クリエイティブ)を紹介しました
この記事の内容
- アドラー心理学に基づいた子どもとのかかわり方
- 具体的な実践方法のポイント
- 家族が笑顔になる方法

アドラー心理学はシンプルで、すぐに実践することができます
結果はすぐには出てこないかもしれませんが、できることから少しずつ実践していくだけで家族との関係が大きく変わってきます
仕事と家庭と忙しく、頑張っているお父さんにこそこの本を手に取ってもらい、アドラー式子育てを実践してほしいです
そうすれば、お父さんも家族も一緒に、みんなの笑顔を増やすことができます
アドラー式子育てで家族みんなが笑顔になりましょう

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!